レズビアンであることを公表し、LGBT人権活動家でもある東小雪(ひがしこゆき)さん。
元タカラジェンヌで、宝塚時代の芸名は「あうら真輝」さんでした。
そんな東小雪さん(あうら真輝さん)は宝塚を1年で退団していますが、どのような活躍だったのか、またレズビアンであることと入退団は何か関係があるのか、気になりますね。
今回は東小雪(あうら真輝)さんの宝塚時代の活躍や、退団の理由、レズビアンであること(LGBT)との関係をまとめました。
東小雪の宝塚時代はあうら真輝!花組男役
現在はLGTB人権活動家である東小雪さん。宝塚時代の経歴をご紹介します。
東小雪(あうら真輝)は宝塚歌劇団の91期生・花組男役
東小雪さんは、91期生として2003年に宝塚音楽学校に入学し、「あうら真輝」という芸名で、2005年に宝塚歌劇団に入団しました。
配属は花組の男役だったそうです。
入団後最初の作品で途中降板し、そのまま退団
しかし入団して1年後の2006年に、一作目の舞台『落葉のパレルモ』の途中で病気のため降板し、そのまま復帰することなく退団されています。
退団の理由は何だったのでしょうか。次で見ていきましょう。
東小雪(あうら真輝)の宝塚退団のきっかけはズボンに縫い針
東小雪さんの宝塚退団の理由は「病気のため」と言われていましたが、東小雪さんの著書の中で、そのきっかけとなった出来事を告白されています。
それは、
『落陽のパレルモ』に出演する際、衣装のズボンの内側にはいっていた縫い針が、腿に刺さったこと
だそうです。
「とにかく雑用が苦手だったので、連帯責任をとらされる同期に疎まれた」といいます。
東小雪さんの宝塚時代の経験についての文章が、2016年に新聞にも掲載されています。
内容の一部をご紹介します。
タカラジェンヌに憧れて、やっと入学できた宝塚音楽学校。でも、私には合いませんでした。同期になじめなかった。
普通に話せるのは同期だけという世界です。そこでの会話に入れてもらえませんでした。
(中略)上級生からの締め付けもきつかった。毎晩「指導」を受けるために、寮の部屋で軟禁状態。
大声を出され、ドアを蹴られた。寝かせてもらえず、満足に食事もできない。
(中略)パートナーに支えられて、回復できました。「風呂も入れなかった」と笑い話にしていた私に、「それは暴力で、笑いながら話すようなことではない」と言ってくれた。
2023年10月に週刊文春やデイリー新潮でも、宝塚時代の厳しい上下関係や「爆弾ノック」などについて語っていますが、その内容と一致します。
宝塚での厳しい上下関係への精神的苦痛に加え、同期から疎まれていたことから、心の支えもない状況。
そんな中で「衣装のズボンの中に縫い針が入っていた」というきっかけで心が折れ、精神科で処方された抗不安薬や抗鬱薬への依存がはじまり、心身ともに不調をきたしてしまったようです。
本当に大変な世界ですね…
現在、東小雪さんはレズビアンであることを公表されていますが、宝塚時代はどうだったのか、次で見ていきましょう。
東小雪の宝塚入団および退団はLGBTとは関係ない
東小雪さんの現在はレズビアンであることを公表され、東京ディズニーシーで初の同性結婚式を挙げた方としても知られています。
これにより
- LGBTとしての居場所を求めて宝塚に入った
- LGBTであることが理由で本科生に怒られていた
- LGBTであることから役がつかなかった
といったデマが拡散されてしまったことがあるそうです。
しかし、東小雪さんはこれをすべて完全に否定しています。
「LGBTとしての居場所を求めて宝塚に入った」はデマ
東小雪さんの宝塚受験理由は、
- 幼い頃からクラシックバレエを習っていたこと
- 身長が高かったこと
- 高校2年生の頃にイギリスで見たミュージカルに魅了されたこと
- 真琴つばささんに憧れたこと
だそうです。
当時、すでに自分がレズビアンであることに気がついていたそうですが、「LGBTとしての居場所を求めて」受験したのではないと、デマを否定しています。
「LGBTであることが理由で怒られていた」もデマ
また「LGBTが理由で本科生に怒られた」というのも否定しています。
そもそも同期生も上級生も誰も東小雪さんがレズビアンであることは知らなかったそうです。
「LGBTが理由で役にもつけなかった」もデマ
東小雪さんの話をよく思わない一部の方から「LGBTだから役にもつかなかった」とデマが流れてしまったようですが、
むしろ「急な代役でせりふがある役をいただいた」と本人は否定しています。
入団してから1年で退団とはいえ、
- 初舞台「マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー」
- 「落葉のパレルモ」(新人公演・本公演)
と役につき、舞台に立っていたようです。
このように東小雪さんは宝塚時代はレズビアンであること・LGBTは公表しておらず、入団や退団の理由とは一切関係なかったということのようですね。
まとめ:東小雪の宝塚時代はあうら真輝で退団理由は心身の不調
以上、東小雪さんの宝塚時代(あうら真輝さん)についてご紹介しました。
まとめるとこのようになります。
- 東小雪さんの宝塚時代は「あうら真輝」で、花組男役に配属
- 2005年に入団して2006年に退団
- 退団のきっかけはズボンに縫い針が入っていたこと。先輩からの厳しい指導に加え、同期から疎まれていたことなどから抗不安薬や抗鬱薬へ依存
- 宝塚時代はレズビアンであることは公表しておらず、入退団の理由とLGBTは一切関係なし
宝塚のOGとして、宝塚時代の厳しい指導を「暴力」として世に訴えてきた東小雪さん。
その声が現在や未来のタカラジェンヌを救うよう、これからも活動してほしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。